著者: 樺沢紫苑タイトル: THE THREE HAPPINESS 精神科医が見つけた3つの幸福

こんな人におすすめ
- 漠然と「幸せになりたい」と思っているけれど、何をすればいいか分からない方
- 仕事や頑張りすぎで心身のバランスを崩しかけている方
- 「成功」や「お金」だけが幸せではないと感じている方
- 本当の幸福を手に入れるための具体的な方法を知りたい方
- 頑張っても報われないと感じている方
意外と知らない「幸せのレシピ」!脳科学が教える本当の幸福論
皆さんは「幸せ」と聞いて、何を思い浮かべますか?
「大金持ちになること?」「仕事で成功すること?」
もちろん、それらも幸せの一つの形かもしれません。
でも、もし、あなたが今すでに幸せの種を持っているとしたら、どうでしょう?
そして、その幸せをもっと大きく、もっと長続きさせる方法があるとしたら?
今回は、脳科学に基づいた「幸せの4つの性質」を知って、本当の幸福を手に入れるための「幸せのレシピ」を紐解いていきましょう。
「幸せの4つの性質」を知って、自分だけの幸福を掴む!
この章では、私たちが普段見落としがちな幸福の性質と、それらをどう活かしていくかについて、対話形式で深掘りしていきます。
「BEの幸福」と「DOの幸福」
幸福には「BEの幸福」と「DOの幸福」という2つの形があると言っていますね。
セロトニン的幸福(健康、癒やし)とオキシトシン的幸福(つながり、愛)は「BEの幸福」で、すでに「そこにある」もの。
一方、ドーパミン的幸福(成功、達成)は「DOの幸福」で、行動によって得られるものです。

なるほど!「BEの幸福」は、意識しないと見過ごしてしまう可能性がある、ということですね。
朝の青空や、パートナーが作ってくれた朝食に感謝する気持ち。
確かに、これらを当たり前だと思ってしまうと、幸せを感じる機会を逃してしまいそうです。
逆に、「DOの幸福」は行動しないと得られない、というのは分かりやすいですね。
お金持ちになりたいなら、そのために行動する。
当たり前のことだけど、ハッとさせられます。
幸せは「結果」ではなく「プロセス」
「幸せは今、この一瞬の状態であり、プロセスである」と樺沢先生は述べられています。
大きな目標を達成した時の幸福感は一時的で、すぐに色あせてしまう。
むしろ、目標に向かう過程での小さな達成こそが、継続的な幸福をもたらす、と。

私もついつい、「これが終わったら幸せになれる」と考えてしまいます。でも、考えてみれば、試験勉強の辛い期間でも、友達と一緒に頑張ったり、ちょっとした問題を解けたときに嬉しさを感じたりしたな、と。
それはまさに「プロセスの中の幸福」だったんですね。
だとすると、「今、ここ」にある小さな幸せに気づくことが、いかに大切かが分かります。
未来ばかり見ていると、目の前にある幸福を見逃してしまいます。
「幸せは劣化する」という性質
年収が上がるほど幸福度も上がるのは、ある程度の金額(800万~1100万円くらい)までで、それ以上はほとんど幸福度が上がらない、という研究結果が紹介されています。
特にドーパミン的幸福は「逓減する」性質があり、同じ刺激を得るためには、より多くの刺激が必要になってしまうんです。

例えば、宝くじが当たっても2ヶ月しか幸福感が持続しない、とか、昇給してもすぐに不満が芽生える、とか…。
常に「もっともっと」を求めてしまうドーパミン的幸福の「底なし沼」にハマらないように注意が必要ですね。
無限の欲望を追い続けるのは、心身ともに疲弊してしまいそうです。
「いつまでも続く幸せ」とは?
セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、逓減しにくい、と述べられています。
青空を見ても、赤ちゃんを抱っこしても、その幸福感は飽きることがない、と。
これらが幸福の「ベース」になると言えるでしょう。

健康や、家族・友人との良好な関係から得られる幸せは、どれだけ経験しても色あせない、というのは安心感があります。
私たちはついつい派手なドーパミン的幸福を追い求めがちですが、本当に大切なのは、日々の穏やかな「BEの幸福」を盤石にすることなんですね。まさに、人生の土台となる部分。
全ての幸福を手に入れる「幸福の掛け算」
ドーパミン的幸福に、オキシトシン的幸福やセロトニン的幸福を掛け合わせることで、劣化しにくい、長く続く幸福に変えられる、と解説されています。
例えば、お金を得たときに「感謝」することで、ドーパミンだけでなくオキシトシンも分泌され、より豊かな幸福感が得られるというわけです。

「お金」「つながり」「健康」の全てを手に入れることができるなんて、最高の「幸せのレシピ」ですね。
単独ではすぐに消えてしまうような幸福も、掛け合わせることで持続的な喜びに変わる。
これを知るだけで、日々の生活がもっと豊かになりそうです。
「みんなとやったほうが楽しい」というのも脳科学的に正しい、というのも納得です。
感謝の気持ちを忘れず、人とのつながりを大切にすれば、ドーパミンの良い側面を最大限に活かせるということですね。
「幸せの三段重理論」の科学的根拠
セロトニンは感情や行動をコントロールする「指揮者」のような役割を果たし、
オキシトシンは健康を増進し、ドーパミンの暴走を抑える働きがある、と説明されています。
健康で心が安定していれば(セロトニン的幸福)、人との良好な関係を築きやすく(オキシトシン的幸福)、その上で目標達成の喜び(ドーパミン的幸福)を享受できる、という明確な順番が示されていますね。

土台となるセロトニン的幸福が崩れると、その上のオキシトシン的幸福やドーパミン的幸福も不安定になる、ということですね。
うつ状態ではいくらお金があっても幸せを感じられない、というのも頷けます。
そして、「お金」を重視するほど人生満足度が下がり、「愛」を重視するほど人生満足度が高まるという研究結果も、この理論の正しさを強く裏付けていると感じました。
幸福は「健康→人間関係→自己決定→所得→学歴」の順に影響を受けるという日本人2万人の調査結果も非常に示唆に富んでいます。
結局のところ、心と身体の健康が最も大切で、その上で人とのつながりを育むことが、真の幸福への近道だということですね。
本日のまとめ
今回のブログでは、幸福には「BEの幸福」と「DOの幸福」があり、特にドーパミン的幸福は劣化しやすい一方で、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は持続しやすいという「幸せの4つの性質」について深掘りしました。
重要なのは、「幸せは今、ここにあるプロセスである」という考え方です。
そして、「健康」「つながり」「成功」という3つの幸福をバランス良く「掛け算」することで、「いつまでも続く幸福」を手に入れられる、という希望に満ちたメッセージを受け取りました。
日々の小さな幸せに気づき、感謝し、人とのつながりを大切にする。そして、その上で目標に向かって努力する。この「幸せのレシピ」を実践することで、あなたの人生はきっと、より豊かで満たされたものになるでしょう。
このブログで紹介した内容に興味を持った方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。さらに深く、具体的な実践方法を知ることができますよ!

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