著者:北野唯我 | タイトル:転職の思考法

こんな人におすすめ
- 今の会社でこのままで良いのか漠然と不安を抱えている
- 転職を考え始めたけれど、どう動けばいいか分からない
- 自分には特別なスキルがない…と自信を失っている
- 将来、会社に頼らず生きていける力をつけたい
- 長期的なキャリアの軸がなく、進む方向に迷っている
そんな思いを抱えているなら、『転職の思考法』はまさにあなたのための1冊です。
この本を読もうと思った理由
会社員として働く中で、ふとよぎる「このままで本当に大丈夫なのかな…?」という不安。
年齢を重ねるごとに、安定したはずの会社に対しても違和感や疑問を感じる瞬間が増えてきました。
そんなモヤモヤを抱えたまま、時間だけが過ぎていく毎日。
そんな時、この本のプロローグに出てきた「目が死んだ会社員」という表現に、心をグサリと刺されました。
「このまま何となく生きていくのって、めちゃくちゃ怖くない?」という問いに、「本当にそうだよな…」と強く共感したのです。
ネットに溢れる転職ノウハウ本とは違い、この本は「どう働くか」ではなく「どう生きるか」から問い直してくれるという点に惹かれました。
「自分で稼げる力、一生食べていける能力、マインドを持ちたい」と思い、今回読み進めることにしました。
「一生食べていける力=市場価値」の本質
まずプロローグでは、「転職が怖いのは当然」とし、その理由は「人生で初めて自分の意志で何かを捨てる経験」だからだと語られます。
転職エージェントの情報では不十分で、本当に必要なのは思考の軸であると著者は強調します。
第1章STEP1の核となるテーマは「自分のマーケットバリュー(市場価値)を測る方法」。本書に登場するエージェント黒岩は「給料は会社から与えられるものではない。自分という商品を売った対価である」と断言します。
市場価値は以下の3要素から構成されます:
- 技術資産(専門性と経験)
- 20代は「専門性」を、30代以降は「経験」を積むのが理想。
- 他人が持っていないスキルは、より高く評価される。
- 人的資産(人脈)
- 若い頃は軽視されがちだが、40代以降で特に力を発揮する。
- 「あの人が言うなら」といった信頼の蓄積が、実務以上に価値を持つことも。
- 業界の生産性
- 業界ごとの「粗利」や「生産性」の差は最大20倍もあり、最も市場価値に影響する要素。
- 才能や努力よりも、「どこで働くか」の選択が運命を分ける。
本書の主人公である青野は、黒岩に50万円を支払い、「思考法」を学ぶ決意をします。
ここから、彼のキャリア再構築の旅が始まります。
読んでみた感想
「上司を見て働くか、市場を見て働くか」という問いは、私の中に眠っていた危機感を見事に言語化してくれました。
今までは「社内評価」にばかり目がいっていて、外から見た自分の価値なんて考えたことがなかったかも…。
「自分は会社から与えられた給料で生きてる」って、当たり前のようで実は違う。
会社が買ってくれているという視点は、完全に抜け落ちていました。
自分自身を商品として見つめ直す。
このマインドチェンジはかなり大きいです。
そして何より、「生産性の高い業界にいるだけで給料が跳ね上がる可能性がある」という事実。
個人の頑張りではどうにもならない業界構造の現実は、やっぱりショック。
でも、だからこそ「どこで戦うか」を見極めることが重要だという考えに、希望も見えました。
「普通の人間は経験で勝負する」という一節にも大きく共感。
スーパースターじゃなくても、地道な積み重ねと選択で市場価値を上げられるんだと教えてもらえた気がします。
本日のまとめ
今回は『転職の思考法』プロローグ&第1章STEP1の要約を通して、転職やキャリアに必要な考え方の土台を学びました。
- 「なんとなく不安」は、思考と戦略で解決できる
- 転職活動には、求人情報より思考法が効く
- 自分の市場価値を見極めることが最重要
- 技術資産・人的資産・業界の生産性の3つを軸に、自分を磨いていこう
- 努力よりも場所選びが未来を大きく左右する
この本は、ただの転職本ではありません。
自分のキャリアと真剣に向き合いたい人にこそ読んでほしい、人生の戦略書です。

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