著者：北野唯我 | タイトル：転職の思考法
こんな人におすすめ
- 今の会社でこのままで良いのか漠然と不安を抱えている
- 転職を考え始めたけれど、どう動けばいいか分からない
- 自分には特別なスキルがない…と自信を失っている
- 将来、会社に頼らず生きていける力をつけたい
- 長期的なキャリアの軸がなく、進む方向に迷っている
そんな思いを抱えているなら、『転職の思考法』はまさにあなたのための1冊です。
今回は「転職の思考法」シリーズの第2弾をお届けします。
前回の記事では「市場価値」というテーマについて掘り下げましたが、今回はその続きを扱います。
皆さん、「自分の仕事には寿命がある」と聞いてどう感じますか？
ドキッとした方、多いかもしれません。私もその一人でした。
このSTEP2では、仕事の「賞味期限」を見極める方法や、業界・仕事の寿命が私たちのキャリアにどう影響するかを、具体的なフレームワークとともに解説しています。
この記事を読むことで、「今の仕事を続けていて大丈夫なのか？」という疑問に、一つの答えを見つけるヒントになるはずです。
あなたの仕事の賞味期限はいつまでか？
著者の北野さんは、すべての仕事にはライフサイクルがあると説きます。
それは「①ニッチ → ②スター → ③ルーティーンワーク → ④消滅」という4段階で進行します。
仕事のスタートは「ニッチ」まだ誰もやっていない斬新な分野。
そこから「スター」になり、世間的にも注目され人が集まりはじめます。
続いて「ルーティーンワーク」へと進み、誰にでもできる仕事へと効率化が進み、最終的には「消滅」します。
この仕事の寿命を見極めるために、重要なのが「その仕事に必要なイスの数（需要）」と「代替可能性（機械や他人でもできるか）」の2軸。
特に、仕事が誰でもできるようになってしまった時、企業はコスト削減のために人から機械へと切り替える傾向が強まります。
主人公・青野の「法人営業×印刷機器業界」という技術資産は、すでにルーティーンワークのフェーズに入っており、価値が急速に下がり始めている状況です。
そして、最も衝撃的だったのが「市場価値は業界によって決まる」という事実。
どんなに優秀でも、衰退している業界にいたら、そのスキルは通用しない。
逆に、成長産業にいた経験はそれだけで価値を持つ。
さらに、会社自体が衰退していくと、内部ではポジションを奪い合うような社内政治が横行し、社員一人ひとりの技術資産も無力化していきます。
青野は、先輩の「市場価値がなくて辞められない」現実や、社内の噂話・ハラスメント問題、会社の財務的な不安などを知り、自分のキャリアをこの会社に委ねるリスクを痛感します。
STEP2は、「どんな業界で、どんな仕事をしているか」が、キャリアの未来を大きく左右するという厳しい現実を突きつけてきます。
読んでみた感想
正直、この章を読んで自分にも当てはまる内容で危機感を覚えました。
「仕事には賞味期限がある」──わかっていたようで、直視してなかった事実。
特に、仕事の寿命を4段階で示すフレームワークはめちゃくちゃ腑に落ちました。
自分の今の仕事、もしかしてもう「ルーティーンワーク」になってる？と冷や汗をかいたのは私だけじゃないはず。
そして、「業界を間違えると努力が無駄になる」というのも強烈でした。
これまで、スキルさえあればなんとかなるって思ってました。でも、「どこでスキルを磨いたか」が問われる時代になってるんですね。
青野のように「自分の市場価値」に気づいて動き出さないと、「気づいたときには遅かった」ってことになりかねないんだな、と痛感しました。
この章は、「キャリアって放っておいたら崩れていく」ってことを、本当にリアルに教えてくれます。
冷静になって、自分のいる場所・やってる仕事を見直すきっかけになりました。
本日のまとめ
- すべての仕事には寿命（ライフサイクル）がある
- 技術資産の「賞味期限」を見極める視点が必要
- スキルよりもまず「どの業界にいるか」が重要
- 衰退業界では市場価値が上がりにくい
- 社内政治や噂話が蔓延していたら黄色信号
- 自分の価値を守るために「転職」という選択肢は極めて現実的
- 「いつでも転職できる状態」＝「市場価値がある状態」
これを目指して、日々の仕事もキャリアも選び抜いていきたいですね。
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